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【曳家】距離・回転と費用の関係|リスクを抑えて費用を節約するコツ

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教えて曳家先生! 第九話 ~絶対に損しない距離のコツ~ 費用やリスクをわかりやすく解説!

「教えて曳家先生!~絶対に損しない○○のコツ~」では、曳家の専門業者だからこそ知っている絶対に損をさせないお得な情報、大切な情報について触れていきます。
曳家を検討されている方はぜひ読んで、絶対に損しない曳家と工事の後にも続く大切な生活に必要な情報を一緒に学んでいきましょう。

 

こんにちは曳家先生です。前回は、「絶対に損しない建築確認のコツ」についてお話ししました。今回は、お客様から「建物の移動距離で金額ってどのくらい変わるの?」、「曳家ってどのくらいの距離動かせるの?」という質問を頂く機会が多い「距離」、そんなよくある質問をもとに「絶対に損しない距離のコツ」についてお話しします。

そもそも距離とは?

改めて「距離」ですが、そもそも距離とは何でしょうか。Wikipediaによると「距離(きょり、distance)とは、ある2点間に対して測定した長さの量をいう。」とあります。「距離」は曳家工事の工事金額にとっても重要なポイントです。そのため、曳家工事に関する距離についての概要を知ることが大切です。


まず「絶対に損しない距離のコツ」を知るためには、曳家と距離との関係がどのようなものか知る必要があります。

それでは最初に「距離」についてよくある2つの質問に答えていきましょう。

 

建物の移動距離で金額ってどのくらい変わるの?

 もしかすると、距離と工事金額についての質問は頂く質問の中で一番多いものかもしれません。

 

一般社団法人日本曳家協会による制作出版の「曳家業務 曳家のガイドブック基礎知識」によると、平米単価に対して、10m毎に10%アップとあります。つまり、500万円の曳家工事なら、10mの移動で550万円(500万円+50万円)、20mの移動で600万円(500万円+100万円)といった形になります。また、曳家工事によくある建物の仮置き、曳き戻しで合わせて20%(100万円)増加、方向転換で10~20%(50~100万円)増加となるようです。ただし、ここで注意しなくてはいけないのが、短い距離の場合です。例えば、最終的に5mだけ移動でコンクリート基礎は元々の場所に置いていく場合などは、元々の基礎から逃げた形で仮曳、仮置きで曳き戻し(移動30m+戻し20m等)となるので、金額が上がることがあります。新築に比べ、一般的に1/3~1/2と言われる曳家工事の工事価格ですが、その他建物の構造や上げ下げ高さ、回転、障害物など様々な条件が関連しますので、詳しくは近くの曳家業者、もしくは五月女建設「簡単見積りフォーム」でご相談ください。

もっと詳しく知りたい方は 「教えて曳家先生! 第二話 ~絶対に損しない曳家費用のコツ~」

曳家の費用は距離でどう変わる?費用の内訳と変動要因

曳家費用は、建物の構造、重量、移動経路の複雑さなど、様々な要因によって変動しますが、移動距離もまた、費用に大きな影響を与える要素の一つです。ここでは、移動距離が曳家費用の内訳にどのように影響するのかを詳しく見ていきましょう。

人件費:移動距離による作業時間の増加

曳家工事では、建物を移動させる作業員の人件費が大きな割合を占めます。移動距離が長くなるほど、当然ながら移動作業にかかる時間も増加します。それに伴い、作業員の人件費も増加します。特に、長距離の移動では、移動速度の低下や休憩時間の確保なども考慮する必要があるため、想定以上の時間がかかることもあります。

運搬費:長距離輸送に必要な特殊車両と燃料費

曳家では、建物を安全に移動させるために、使用される枕木、レールなどの資材の量が増加されます。長距離の移動となると、これらの曳き方資材の運搬費用や運搬にかかる燃料費が嵩みます。また、移動経路によっては、大型車両の通行許可申請が必要になる場合もあり、そのための費用も発生します。

諸経費:許可申請費用、保険料など

敷地を跨ぐような長距離の曳家では、道路使用許可申請や建築確認申請など、各種の許可申請が必要になる場合があります。これらの申請には費用がかかります。また、長距離移動中の予期せぬ事態に備えて、保険に加入する場合もあり、その保険料も諸経費として計上されます。

曳家の技術:長距離になるほど難易度は増す?

短距離の曳家と比べて、長距離の曳家は技術的な難易度が格段に高くなります。ここでは、長距離曳家特有の技術的な課題について解説します。

安全対策:長距離移動における家屋の保護

長距離の移動中には、振動や衝撃によって家屋が損傷するリスクが高まります。そのため、事前の入念な調査に基づいた適切な補強工事が不可欠です。移動中も、常に家屋の状態を監視し、必要に応じて補強を行うなど、細心の注意を払う必要があります。

経路選定:電線、道路、橋梁などの障害物

長距離の移動では、移動経路の選定が非常に重要になります。電線、電柱、道路、橋梁など、様々な障害物を避けながら、安全かつスムーズに移動できる最適なルートを選定する必要があります。場合によっては、関係機関との協議や特別な措置が必要になることもあります。

基礎の補強:長距離移動に耐えうる強度

建物の基礎は、移動中の荷重や振動に耐えられるように補強する必要があります。特に長距離移動の場合、基礎にかかる負担が大きくなるため、より強固な補強が求められます。基礎の補強が不十分だと、移動中に建物が破損する危険性があります。

曳家の期間:距離が工期に与える影響

曳家工事の期間は、建物の規模や構造、移動距離、経路の複雑さなどによって異なります。ここでは、移動距離が工期に与える具体的な影響について見ていきましょう。

事前調査:長距離になるほど詳細な調査が必要

長距離の曳家では、移動経路の詳細な調査が不可欠です。道路の幅、勾配、交通量、電線や埋設物の位置など、様々な情報を事前に把握する必要があります。調査範囲が広くなるため、当然ながら調査にかかる時間も長くなります。

移動作業:移動速度と休憩、夜間作業の可能性

曳家の移動速度は、安全性を考慮して非常にゆっくりと行われます。長距離の移動となるほど、移動作業にかかる時間も長くなります。また、作業員の休憩時間や、交通への影響を考慮して夜間作業を行う必要が出てくる場合もあります。

復旧作業:移動後の微調整と確認

建物を移動させた後は、基礎との接合部分の微調整や、建物の傾きなどを確認する復旧作業が必要です。長距離移動の場合、移動中に建物に歪みが生じる可能性もあるため、より慎重な確認作業が求められます。

建物の移動距離が伸びると建物が壊れないの?

 距離が伸びても建物はひび割れを作ることなく移動することは可能です。ただしそのためには厳密な施工管理が必要になります。なぜなら建物の移動距離が伸びることで移動途中での地盤の土質や支持力の変化が起き、建物のひび割れ・損傷のリスクが増える事もあります。ですので、必要に応じて枕木の本数を増やしたり、敷鉄板やコンクリートで必要な支持力を確保することが大切です。その上でレベル等の測量機によって建物の道となるレール高さの管理を行うことで、建物のひび割れ・損傷を未然に防ぐことができます。施工事例や作業計画について曳家業者に尋ねることで、その業者の施工管理体制や作業に対する基本姿勢などを調べることができるので、建物の移動に関してご不安やご不明な点がある方はどんどん質問してみてくださいね。

 

曳家 距離

またこれらの質問を解決するためには、曳家業者に依頼して、以下の条件で具体的に確認しておくことが大切です。

費用やリスクの確認方法

1.移動計画図・建物図面を確認してもらう

 建物の移動計画の図面や建物の構造のわかる図面を用意して曳家業者に確認してもらうことで、実際の建物の移動距離や回転角度、工程などを把握することができます。また曳家業者はこれらの図面を確認することでより正確なお見積り作りをすることができます。

 

2.建物や周囲の状況を現地調査してもらう

 現地調査をすることによって、今ある建物に既にある腐食や損傷、建物の周囲にある障害物や曳家計画箇所の土質状況、その他電線、上下水道・ガスなどの状況、周囲の道路状況などを確認してもらうことができます。また実際の建物を移動するにあたってのリスクについても検討をすることができます。また近年だとLineやZoom、Googlemeetなどを用いたリモートでの現地調査を取り入れている曳家業者もあるので、ぜひホームページやSNSで調べてみてください。

 

3.曳家工事をしている現場を見に行ってみる

 ご近所でもし曳家工事をしている現場があったら、ぜひ直接現場に行って作業の状況を確認してみることも重要です。というのも、各々曳家業者にとって品質管理、工程管理、安全管理に大きな違いがあるため、一概に同じ移動距離であってもその作業内容や見積に違いが出ることがあります。大切な想い出のたくさんつまった建物を任せるにはどんな曳家業者が適切かを直接見て、必要であれば現場の作業員と話をして判断することは、後々のリスクを大幅に軽減することになります。もし近くで曳家工事をしている現場を見つけることができない場合には曳家業者さんに直接連絡を取ることで、近くの工事現場を紹介してもらうことができます。

 

番外編)曳家ってどのくらいの距離動かせるの?

 結論から言ってしまうと、家の重さ、道路の状況、曳家業者の技術の条件がそろえば、「どれくらいでも曳けてしまうという」のが答えになるかと思います。ただし、トラックに積むことができる重さは10~15tであるのに対し、建物の重さは木造住宅で基礎コンクリートを除いても30t~、鉄筋コンクリート造であれば200tを越える重量は当たり前なので、実際には難しそうですね。また道路幅、高さ、坂の傾きや交通規制による制限があるため、一般的には建物の移動は「敷地内」もしくは「隣接敷地」に行うことが大半です。私達五月女建設の場合では、大谷石造の石蔵を道路を渡って170m、瓦葺木造神社を106m移動した経験があります。また日本における長距離の曳家工事の代表的な例は足利フラワーパークの「樹齢130年の藤棚」の移植が有名です。その移動距離なんと20km! とても感動的なストーリーなので「奇蹟の大藤」、ぜひチェックしてみてくださいね。

曳家工事には、工事着工前から工事中、工事完了後と様々なリスクが伴います。これらのリスクからお客様生命と財産を守るためには事前の準備が必要です。曳家工事を理解し、今お住まいの建物を理解することで、生命と財産を守ることができます。

【FAQ】曳家の距離に関するよくある質問

Q. 最大でどれくらいの距離まで曳家できますか?

A. 技術的には数キロメートルに及ぶ長距離の曳家も可能ですが、費用や法規制などの制約により、一般的には数百メートル程度が上限となることが多いです。

Q. 費用を抑えるためにできることはありますか?

A. 移動距離を短縮できる可能性がないか検討したり、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。また、工事時期を調整することで費用を抑えられる場合もあります。

Q. 見積もりは複数業者から取るべきですか?

A. はい、必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。費用の内訳や業者の実績などを比較することで、より信頼できる業者を見つけることができます。


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まとめ|距離よりも長く続く未来へのお付き合い

曳家工事を行っていると現場のご近所に住まわれている方から

「一日でこんなに動いたんだね!凄いね!」

「五月女さん凄い技術だね!」

とお褒めの言葉や驚きの感想を頂くことがあります。私たちは職人ですから、やはり自分たちの技術が評価されることはとても嬉しいことなのですが、やはり一番うれしいのは、お客様に無事に現場を引渡しできる瞬間であり、それより何にも代え難い喜びは工事完了後、何年も経ってからお客様からご連絡を頂けるときです。

「五月女さん、久しぶりで悪いんだけど○○頼める?」

こういったお言葉を頂いた時こそ、お客様との時間を越えた信頼関係が築けたことが実感できるからです。

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「教えて曳家先生!~絶対に損しない○○のコツ~」では、曳家の専門業者だからこそ知っている絶対に損をさせないお得な情報、大切な情報について触れていきます。
曳家を検討されている方はぜひ読んで、絶対に損しない曳家と工事の後にも続く大切な生活に必要な情報を一緒に学んでいきましょう。

もし身近に信頼できる曳家さんがいない場合は日本曳家協会認定の曳家指導士、五月女がお答えします。ぜひ五月女建設のお問合せフォームにお悩みを曳家先生へのウェブ相談、もしくは五月女建設のお問合せフォームでご連絡くださいね。
あなたの身に寄り添った立場で法律面、施工面、費用面など持てる知識と経験の限り、誠心誠意お答えさせて頂き、あなたの「絶対損しない曳家工事」に協力させて頂きます。

参考文献

曳家業務 曳家のガイドブック基礎知識(一般社団法人日本曳家協会)

用地調査等業務共通仕様書( 国土交通省関東地方整備局)

建物移転算定要領(国土交通省近畿地方整備局)

 

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五月女 紀士(そうとめ もとし)

五月女建設代表取締役、日本曳家協会常任理事、曳家指導士。1979年栃木県鹿沼市生まれ、栃木県鹿沼市在住。日本大学生産工学部土木工学科卒業。2003年に建設業の道に入り、土木作業、施工管理業務を経験したのち、2005年より五月女建設に入社、曳家業務に従事する。国指定有形文化財「真岡高校記念館」での曳家技術を活かした耐震改修工事では現場監督を務め、2018年に専務取締役、2020年に代表取締役に就任する。現在、「お客様の『想い』に寄り添い対等な関係を構築する」営業で、曳家工事において全国でもトップクラスの件数を受注している。曳家先生として、曳家技術や地盤沈下、大雨被害対策、古民家再生の解説・講演を行いつつ、大好きな仕事に励んでいる。2児の父、休日は山や川での犬散歩を喜びとしている。曳家工事の専門家。 Facebook  Instagram  Youtube

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