教えて曳家先生! 第十三話~絶対に損しない坪単価のコツ~
「教えて曳家先生!~絶対に損しない○○のコツ~」では、曳家の専門業者だからこそ知っている絶対に損をさせないお得な情報、大切な情報について触れていきます。
曳家を検討されている方はぜひ読んで、絶対に損しない曳家と工事の後にも続く大切な生活に必要な情報を一緒に学んでいきましょう。
こんにちは曳家先生です。前回は、「絶対に損しないジャッキのコツ」についてお話ししました。今回は、曳家工事でもっとも気になる方も多い話題、「曳家の坪単価」についてお話をしていきます。
そもそも「坪単価」って何?
曳家工事の見積もりを見ると、「坪単価」って言葉が出てきますよね。これは、家の広さ1坪(約3.3平方メートル)ごとの工事費用です。
つまり、1坪=3.3㎡ 1㎡=0.303坪
もし曳家の費用を比較する場合に他の会社とで単位が違う場合には、坪か㎡で上の金額を掛けて比較するとわかりやすいですね。
そして、この坪単価、業者によって違うから、注意が必要なんです。以前、「教えて曳家先生! 第二話 ~絶対に損しない曳家費用のコツ~」にも書きましたが、曳家の単価と言っても、解体費用、基礎工事、曳家工事費用、設備費用、地盤調査・地盤改良費用、建築確認申請費用など多岐にわたります。ですので、今回は「曳家工事費用」に絞った「坪単価」について触れていきたいと思います。
それって結論!?
よくある質問:「曳家の価格を教えてください。」
答え:
「新築の7割。」
(Yahoo知恵袋より)
・・・うーん、ざっくり過ぎる。(笑)
ですが、
新築工事の1/2~2/3
といったところで大きくは間違いないと考えてください。
ただしご存知の方もいる通り、曳家工事に関わらず建設業界では2020年から続く資材価格・労務単価高騰の影響を受けています。資材価格が軒並み20~84%上がっているのに対し、労務単価は6.5~16.1%である上がり幅を考慮すると、資材を多く使用する新築工事に対し、
労務費が工事原価の多くを占める 曳家工事は
新築に比べ、今はさらに費用を抑えられる
といっても過言ではないようです。
ちなみに、五月女建設の曳家価格(2024年3月)は、
二階建木造住宅 基礎共工法 40.0m移動 参考単価(㎡単価)
※1 こちらで計算するのは一階㎡の単価です。延べ㎡単価ではありません。
※2 工法の種類については「教えて曳家先生! 第七話~絶対に損しない工法のコツ~」を参考下さい。
㎡単価:
6,252,900円÷87.7㎡=
71,299円/㎡
坪単価:
71,299円×3.3=
235,287円/坪 ・・・つまり、ざっくり「坪23万5千円」です。
(解体工事、基礎工事、設備工事など記載のないものは別途)
価格を公表するのは、なかなか勇気のいることですが、頑張っております(笑)
※1 地方によって単価も変わりますので、あくまで参考としてください。
※2 五月女建設は栃木県に営業所があります。
坪単価の落とし穴:同じ坪単価でも内容が違う!?
坪単価はあくまで目安であり、同じ坪単価でも業者によって含まれる工事内容が異なる場合があります。例えば、A社とB社の坪単価が同じでも、A社は基礎工事を含んでいるのに対し、B社は含んでいない、なんてことも。これでは、総費用で比較すると大きな差が出てしまいます。
また、曳家工事は家の移動距離や地盤の状態、建物の構造によって必要な工事が変わるため、坪単価だけで判断するのは危険です。例えば、地盤が弱い場合は地盤改良工事が必要になり、費用が追加されることも。
坪単価だけじゃない!見積もりを徹底比較
坪単価は、あくまでも目安です。複数の業者から見積もりを取り、坪単価だけでなく、以下の点も比較検討しましょう。
-
どんな工事が含まれているか: 基礎工事、外構工事、地盤改良工事、仮住まいの費用など
-
他に費用がかかることはないか: 水道・ガスの停止費用、運搬経路の確保費用など
-
支払い条件はどうか: 着手金、中間金、残金などの支払い時期や割合
-
会社の施工方針: その会社がどんな仕事をしてきたか、どんな仕事が得意か、どんな資材を持っているかなど
専門家に相談して、納得のいく曳家工事を
曳家工事は、あなたの大切な想いがのこる家を新たな場所へ移動させる一大プロジェクト。正しい知識と情報、そして信頼できるパートナーを得て、安心して工事を進めましょう。近年ではインターネットで見積もりできる曳家業者さんも増えていますので、ぜひ調べてみてくださいね。
もし身近に信頼できる曳家さんがいない場合は、日本曳家協会認定の曳家指導士、五月女がお答えします。「日本曳家協会 業者を探すFine the partnerページ」で調べるか、ぜひお悩みを曳家先生への「ウェブ相談」、もしくは五月女建設の「お問合せフォーム」でご連絡ください。あなたの身に寄り添った立場で法律面、施工面、費用面など持てる知識と経験の限り、誠心誠意お答えさせて頂き、あなたの「絶対損しない曳家工事」に協力させて頂きます。
2024年7月8日