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教えて曳家先生! 第七話~絶対に損しない工法のコツ~

教えて曳家先生!~絶対に損しない工法のコツ~

 

第七話目:絶対に損しない工法のコツ



「教えて曳家先生!~絶対に損しない○○のコツ~」では、曳家の専門業者だからこそ知っている絶対に損をさせないお得な情報、大切な情報について触れていきます。
曳家を検討されている方はぜひ読んで、絶対に損しない曳家と工事の後にも続く大切な生活に必要な情報を一緒に学んでいきましょう。

 

こんにちは曳家先生です。第六回目の前回は、「絶対に損しない地盤のコツ」についてお話ししました。今回は「曳家の工法」について学んでいきましょう。

 

家を移動する際には、工法選びがとても重要です。工法によって、工事品質、工事後の耐久性、工事価格などが大きく異なります。また、工法によっては、リフォームが必要になる場合もあります。一般的には工法は業者が決定しますが、損しないためにも曳家工事を検討する方は工法の特徴やそのメリットデメリットを知ることが重要です。

 

ですので、ここでは、絶対に損しない工法のコツをご紹介します。

 

自分の建物に合った工法は何?

家を移動する際には、建物の構造に合った工法を選ぶことが大切です。例えば、建物を建てた年の建築基準法、もしくは現在の建築基準法に対応できるような工法を選ぶ必要があります。また、工法によってはコンクリート基礎部分や壁部分に欠損部を作るため工法の特徴を知ることが大切です。

 

メリットとデメリットを比較検討する

工法には、それぞれメリットとデメリットがあります。例えば、下腰工法は価格や施工性に優れていますが、基礎コンクリートの欠損補修を行う必要があり、古いブロックを用いたタイプのお風呂場の移動は難しいというデメリットがあります。一方、基礎共工法は価格が高いですが、新築時の耐震性などの性能をそのまま維持して移動することができるというメリットがあります。そのため、メリットとデメリットを比較検討して、自分に合った工法を選ぶことが大切です。

 

専門家に相談する

工法選びの素人判断は難しいため、専門家に相談することをおすすめします。建物構造や関連法規、長期耐久力などを考えて工法を提案してくれるでしょう。

ここでは、各工法のメリットとデメリットをご紹介します。

工法を説明している

 

1.姿曳移動工法(下腰工法)

・建物 :木造住宅(主に在来工法の建物)

・特徴 :建物土台下のコンクリート基礎に部分的な穴をあけ、その穴に通した鋼材(下腰)で土台から上部分の建物荷重を上げる工法です。

・メリット:コンクリート基礎を除いた建物本体を傷つける事がなく、費用は比較的安価であること。比較的簡易な資材で建物の移動が可能である。
工期が比較的短くなりやすい。

・デメリット:新設のコンクリート基礎に鋼材(下腰)を落とし込むため、基礎に欠損部ができる。床下の仕様次第でアンカーボルトの緊結が難しい場合がある。
基礎欠損部の復旧にも十分な知識と経験が必要。

2.基礎共工法

・建物 :鉄筋コンクリート造、重量鉄骨、ハウスメーカー軽量鉄骨、集合住宅など

・特徴 :建物のコンクリート基礎も建物本体と共に移動する工法です。建物基礎下の地盤を掘削して建物をジャッキアップして移動します。

・メリット:基礎も本体も一緒に移動することができるため、荷物などそのままの移動ができる。
十分な知識・経験・資材を用いると建物本体に傷をつけることなく移動ができる。

・デメリット:姿曳工法に比べ、比較的に重量が大きくなり、工期も伸びるため、価格も高くなる傾向がある。
またジャッキアップ時の地盤沈下等のリスクも増えるため特別なジャッキ等の資材が必用になることがある。
十分な知識・経験・資材を持たない業者が仕事をするとかえって建物を痛めてしまうことがある。

3.腰付移動工法(上腰工法)

・建物 :木造住宅、神社、仏閣

・特徴 :柱もしくは木束に鋼材を金物やワイヤーで緊結し、その鋼材で建物荷重を上げる工法です。主に神社や仏閣のような土台のない建物や土台が腐食してしまっている建物等に用いる工法です。

・メリット:腐食した土台の交換が可能である。歴史的建造物に対する工事が可能である。
工期は比較的短くなりやすい。

・デメリット:柱、木束での緊結は滑りやすいため、充分な知識・経験のある職人でないと工事品質が大きく下がる。一般木造住宅では壁を取り壊す必要がある場合がある。

以上、3つの曳家工法について解説をしましたが、どんな工法においても、充分な知識・経験が必要です。例えば、姿曳工法の基礎の欠損部は鉄筋が非連続になってしまうというデメリットがあるのですが、鉄筋構造に補強筋を用いたり、機械式継手を用いることで、デメリットを軽減することができるのです。同じ工法でも業者によってデメリットの軽減方法が違うため、御見積書を受け取った際にはたくさんの疑問点・不安点を質問して、どんな業者かを見極めることが大切です。


適切な専門家による十分な現地調査を

工法選びはお客様の想いを残す曳家工事を行う際にはとても重要な要素です。だからこそ工法の特徴を知り、そのメリット、デメリットを理解することで損することのない安心安全かつお客様のニーズに最適な工事を行うことができます。

信頼できる専門家を探し、十分な現地調査を行うことで、しっかり納得の上で、適切な工法を見つけてください。


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想い出が未来につながる工法を選ぶ

私たちのような建物を残す曳家工事をしていると会う人によって「新しい家のがいいよ」と笑われることもあります。
ですが私たちは「建物だけでなく想いも曳く」という心構えのもと曳家工事に取り組んでいます。
なぜなら「想い」とは今までたくさんたくさんお客様がご家族を愛してきた想い。たくさんの想い出の積み重ね。嬉しい思い出、悲しい思い出、人生初めての大きなローンを組んだ時の恐怖・興奮の思い出や子供の成長が刻まれた家、空間。家族会議で人生で最も大きな決断をした部屋、大きな声でケンカした場所。

そんな大切な大切な想い出も共に曳かせて頂くのが私たちの本懐です。
私たちは一緒に働く仲間の人生の価値を最大にしたい。だからこそそのためにも私たちが関わるお客様の人生の価値を最大にしたい。
そんな想いで仕事をしています。

曳家に関する法律の第三者的なアドバイスが欲しい方、不明な点等ある方などありましたら、曳家先生へのウェブ相談、もしくは五月女建設のお問合せフォームでご連絡くださいね。あなたの身に寄り添った立場で協力させて頂きます。


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