教えて曳家先生! 第十四回~絶対に損しない地盤沈下のコツ~
「教えて曳家先生!~絶対に損しない○○のコツ~」では、曳家の専門業者だからこそ知っている絶対に損をさせないお得な情報、大切な情報について触れていきます。
曳家を検討されている方はぜひ読んで、絶対に損しない曳家と工事の後にも続く大切な生活に必要な情報を一緒に学んでいきましょう。
こんにちは曳家先生です。前回は、「絶対に損しない坪単価のコツ」についてお話ししました。今回は、地盤沈下の原因から対策、そして万が一沈下してしまった場合の対処法まで、「地盤沈下」について丁寧に解説していきます。
「まさか、うちが地盤沈下になるなんて…」
地震のニュースを見るたびに、そんな不安がよぎることはありませんか?
地盤沈下は、地震だけでなく、様々な要因で発生する可能性があります。
もし、自分の家が地盤沈下してしまったら…?
建物に深刻なダメージを与え、安心して暮らせなくなるかもしれません。
「地盤沈下なんて他人事だと思っていた…」
そんなあなたも、この記事を読めば、地盤沈下から家を守るための知識が身につきます。
そして、もしもの時に慌てず、適切な行動が取れるようになるでしょう。
さあ、一緒に地盤沈下の不安を解消し、安心して暮らせる未来を手に入れましょう!
地盤沈下って一体何?その原因と恐ろしい影響とは
地盤沈下とは、読んで字のごとく、地面が沈んでしまう現象です。
まるで家がゆっくりと沈んでいく船のようなもので、放っておくと建物全体に歪みが生じ、ドアや窓が開かなくなったり、壁に亀裂が入ったりと、日常生活に支障をきたすだけでなく、建物の寿命を縮めてしまう可能性もあります。
では、なぜ地盤沈下は起こるのでしょうか?
その原因は様々ですが、代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
地下水の過剰な汲み上げ:
地下水を大量に汲み上げると、地中の水分が減少し、地面を支える力が弱くなってしまいます。特に、軟弱な地盤では、この影響が顕著に現れます。
地震の影響:
地震の揺れによって、地盤が緩んだり、液状化現象が起こったりすることで、地盤沈下が引き起こされることがあります。
建物の荷重:
重い建物が地盤に建っていると、その荷重によって地面が徐々に沈んでいくことがあります。特に、軟弱な地盤では、この影響を受けやすいです。
自然現象:
火山活動や地殻変動など、特に地震などの自然現象によっても地盤沈下が起こることがあります。
(KG-NET 地盤沈下より抜粋)
これらの原因によって引き起こされる地盤沈下は、私たちの生活に様々な悪影響を及ぼします。
例えば、
建物へのダメージ:
地盤沈下によって建物が傾いたり、亀裂が入ったりするだけでなく、基礎部分にもダメージを与える可能性があります。
インフラへの影響:
道路や水道管、ガス管などが地盤沈下の影響を受けると、破損や機能停止に繋がる可能性があります。
資産価値の低下:
地盤沈下した土地や建物は、資産価値が大きく下がってしまいます。
安全性の低下:
地盤沈下によって、地滑りや土砂崩れなどの二次災害が発生するリスクが高まります。
健康面の低下:
傾いた床をそのままにしておくと、頭痛や肩こり、嘔吐症状まであります。
このように、実は地盤沈下は私たちの生活に深刻な影響を与える可能性があるんです。
だからこそ、地盤沈下について正しい知識を身につけ、適切な対策を講じることが重要なのです。
もっと地盤沈下について詳しく知りたい方は
「地盤沈下(KG-NET)」
をご参考下さい。とてもわかりやすい図解で地盤沈下が理解できます。
地盤沈下のサインを見逃すな!早期発見が鍵
地盤沈下は、ある日突然起こるものではありません。
ゆっくりと、しかし確実に進行していくため、初期の段階では気づきにくいことも多いです。
だからこそ、早期発見が重要となります。
では、地盤沈下のサインにはどのようなものがあるのでしょうか?
いくつか例を挙げてみましょう。
-
建物への影響
- ドアや窓が開閉しづらくなる
- 壁や天井に亀裂が入る
- 床が傾いたり、段差が生じたりする
- 基礎部分に亀裂やひび割れが生じる
-
敷地への影響
- 地面が陥没したり、傾斜が生じたりする
- ブロック塀やフェンスが傾いたり、亀裂が入ったりする
- 水道管やガス管が破損する
もしこれらのサインに気づいたら、早めに専門家に見てもらうことをおススメします。
地盤沈下から家を守る!効果的な対策とは?
地盤沈下は、完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、そのリスクを軽減するための対策はいくつかあります。
自分の土地の地盤を知る:
家を建てる前、または購入前に、必ず地盤調査を行いましょう。地盤の強度や特性を把握することで、適切な基礎工事を行うことができます。
また既に建物を建ててしまった方は家を建てる前に調査した結果である「地盤調査報告書」をチェックしてみて下さい。
沈下が終息しているかどうかなどの詳しい情報は専門家の意見を聞いてみることが大切です。
最近では自分の家がどのくらい地震、水没などのリスクがあるか知ることができる「重ねるハザードマップ(国土地理院)」というサイトもあるのでぜひチェックしてみてくださいね。
適切な工事:
地盤の状況に合わせて、適切な工事を行うことが重要です。軟弱な地盤の場合は、杭基礎やベタ基礎など、地盤沈下に強い基礎工法を採用しましょう。
また既にある建物では瓦葺きを軽い材質に変えることで建物を軽量化することやその他の沈下防止の工事を行うこともできます。
定期的な点検:
建物や敷地を定期的に点検し、地盤沈下のサインがないか確認しましょう。早期発見・早期対応が重要です。
これらの対策を講じることで、地盤沈下のリスクを軽減し、安心して暮らせる家づくりができます。
もしも地盤沈下してしまったら…慌てずに!沈下修正工事で解決
万が一、家が地盤沈下してしまったら、どうすれば良いのでしょうか?
そんな時は、沈下修正工事という方法があります。
なかなか聞きなれない言葉、「沈下修正工事」ですが、その工事には大きく分けて次の4つの工法があります。
1.土台上げ工法
特徴:
・基礎はそのままで、土台から上をジャッキアップする
・工期が短い
・掘削作業が不要で、外構を傷めず残土処理が発生しない。
・比較的安価
デメリット:
・基礎と土台を切り離す際に壁や床の撤去が必要な場合がある
・基礎は傾いたままであり、建物の構造に悪影響を及ぼすことがある
・地盤の沈下が終息していないと再沈下の危険性がある。
2.耐圧版工法
特徴:
・基礎下に耐圧板(鉄板など)を設置してジャッキアップする
・支持層が浅い場合(2m以内)に適している
・アンダーピニング工法より工期が短い
・比較的安価
・精度の高いレベル修正が可能
デメリット:
・地盤の沈下が終息していない場合は再沈下の危険性がある
・支持層が2m以上深い場合は施工不可
3.アンダーピニング工法
特徴:
・基礎下に鋼管やコンクリート杭を打ち込み、建物を支える
・傾きが大きい場合でも対応可能
・再沈下のリスクが低い
・支持層が深くても施工可能
・制度の高いレベル修正が可能
・住んだ状態のまま工事可能
デメリット:
・工事費用が比較的高額
・工期が長い
・残土処理が発生する
4.薬液注入工法(セメント系、ウレタン系)
特徴:
・グラウト(セメント系薬液)やウレタン樹脂を建物下に注入して修正する
・工期が短い(1~2週間程度)
・床下から施工するため、生活にほとんど支障がない
・部分沈下の修正に最適
・液状化した地盤の上層を一部改善できる
・比較的安価である
デメリット:
・ベタ基礎に相性が良く、布基礎には適用できない場合がある
・傾きが5cm程度までの修正に限られる
・工法によっては、敷地内に20m²程度の空き地が必要となり、内部床の解体復旧工事が必要になる場合がある
・地盤の沈下が終息していない場合は、再沈下のリスクがある
沈下修正工事 工法のまとめ
以上工法それぞれの特徴、デメリット、適しているケースをまとめると次のようになります。
これらの工法は、建物の状況、地盤条件、施工条件などによって適不適があります。最適な工法を選択するためには、専門家による詳細な調査と検討が必要ですので、
結局、沈下修正工事のメリットってなに?
今まで地盤沈下の対策である沈下修正工事について触れてきましたが、結局そのメリットは私たちにとってどんなところなんでしょうか。
建物を解体せずに済む:
新築や建て替えと比べて、断然、費用を抑えることができます。
工期が短い:
新築や建て替えと比べて、工期が短く済みます。
環境に優しい:
解体による廃棄物を減らすことができます。
でも結局、一番のメリットは「長年住み慣れた家とその家に宿った大切な想い出をそのまま残すことができる」ことじゃないかと思います。
私たちが
「なぜ泥土に汚れ、汗まみれになって頑張るのか」
その答えもここにしかないのかなと思っています。
まとめ|地盤沈下は他人事じゃない!備えあれば憂いなし
さて、この記事では、地盤沈下の原因から対策、そして万が一、沈下してしまった場合の対処法まで、詳しく解説してきました。
地盤沈下は、決して他人事ではありません。
地震や地下水の過剰な汲み上げなど、様々な要因で発生する可能性があります。
しかし、正しい知識と適切な対策を講じることで、地盤沈下のリスクを軽減し、安心して暮らせる家づくりができます。
もし、あなたの家が地盤沈下してしまったら、慌てずに専門家に相談しましょう。
沈下修正工事で、建物を元の状態に戻すことができます。
この記事が、あなたの地盤沈下への不安を解消し、安心して暮らせる未来を手に入れるための一助となれば幸いです。
そして、あなたの大切な家を守り、笑顔あふれる毎日を送りましょう!
最後に、地盤沈下や沈下修正工事、曳家工事について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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2024年9月8日